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見るだけでわかるリーマンショック。
リーマンショックとは
2008年9月、
リーマンブラザーズが経営破綻したことに端を発する
世界規模の金融不安。
アメリカの「リーマンブラザーズ」が潰れて
ショックを受けたことがきっかけの金融不安だから
リーマンショックと言います。
リーマンショックの流れ
①アメリカ国民
「自分信用ないんだけど、マイホーム買いたい!」
②住宅ローン会社
「普通なら絶対無理だけど、高金利でなら特別にいいよ」
④住宅ローン会社
「高金利で儲かるけど、リスクがあるよなぁ。
そうだ!他の人に押し付けるべ!
おーい銀行、これ儲かるぜ。ほれ」
⑤銀行
「いいっすねー!買います!
さて、リスク承知で引き受けたけど、やっぱリスクが怖いなぁ。
いいこと思いついた!債権の証券化!
おぉ、すげー儲かるぜうひょー」
⑦アメリカ国民
「あ・・・ごめん。ローン返せないわ」
⑧世界中の銀行
「ぎゃああああああああ!」
リーマンブラザーズってどんな会社?
- アメリカの投資銀行。
投資銀行というのは日本にない分類だけど
一般人ではなく、プロの投資家のお金を運用して利益を出す銀行。
証券会社のような感じ。
日本でいう銀行と証券会社の間みたいなイメージ。 - NYのタイムズスクエアの一等地にあった。
- 成績次第ではある日突然解雇されるが、成績が優秀なら
年収が数千万円~数十億円になることも。
アメリカで住宅ブームが起きる
- まずそもそものキッカケは
サブプライムローンが誕生。
このサブプライムローンというのは
信用の低い人にも高金利で貸し出す住宅ローンのこと。
サブプライムローンは住宅ローンの一種。
サブプライムローンとは
サブ(二番手)、プライム(優良)、ローン(貸付)
プライムローンというのは優良ローン。
信用があり、きちんと返済してくれるであろう人が利用できる
低金利の住宅ローンのこと。
サブプライムローンとは
そのプライムローンを借りられないような人に
高金利で貸し出される住宅ローンのこと。
多くの人に住宅ローンを貸し出すことによって
なぜ信用のない人に住宅ローンが貸し出せるのか?
どのくらいの割合で返済に行き詰待ってしまう人がいるのかという統計を取れる。
その統計をもとに、「一定の割合の人が返せないのを前提に」
最初から全ての人に高金利で貸し出す。
つまり借金を踏み倒して逃げてしまう人の分まで金利を払う仕組み。 - これによりマイホームを諦めていた人たちの需要が生まれる。
- 住宅価格、不動産価格が上昇し、住宅ブームが発生。
住宅ブームが加熱し、安易な貸し出しが増加
- ローン会社は手数料目当てに安易な貸し出しを煽った。
- メキシコや南米からの移民を対象にたくさんの住宅が販売され、
たくさんの住宅ローンが組まれた。 - 住宅ローン会社はお金を返してもらえないリスクがある。
このリスクを手放すために債権を販売した。 - 例えば何十件分の住宅ローンを
- 投資銀行から得た利益を再び貸し出す。
このサイクルが住宅ブームを加熱させる。
リスク管理の仕組みを応用し、投資銀行もリスクを手放す
- 今度は投資銀行がリスクを手放すために
債権を証券にして大量に売り出す。 - 例えば住宅ローン会社から98億円で買った債権を100億円で販売。
1枚100万円の証券にして10,000枚を販売すれば100億円。
格付け会社によるお墨付きと世界的な流行
- 第三者からのお墨付きがあれば安心だろうと考えた投資銀行は
格付け会社に格付けを依頼。 - 格付け会社はレストランやホテルに星
- 多くの債権・社債・株式がごちゃまぜになったこの金融商品は
リスクが低いということでAAA(トリプルエー)というランクがついた。 - 格付け会社のお墨付きを受けたこの商品は世界中で飛ぶように売れた。
住宅ブームの終焉
- いつまでも住宅を売り続けることはできず、
2006年頃から住宅販売が鈍ってくる。 - 売れなくなった途端、住宅価格が下落を始める。
- すると住宅価格の下落を見て購入を止める人が出てくる。
- サブプライムローンの返済に行き詰まる人が続出。
- 担保の土地や建物の値段が暴落。
- サブプライムローンの債権を組み込んだ証券の一部が暴落。
リーマンブラザーズが破綻
- リーマンブラザーズは住宅ローン債権ビジネスに興味を持ち、
債権の証券化に傾斜していたため巨額損失を抱えているという噂が広まる。 - その噂を受けて社債も株価も急落。
資金繰りに行き詰まり、
2008年9月15日リーマンブラザーズ経営破綻。
その際の負債総額は6,130億ドル(約60兆円)というアメリカ史上最大規模。 - 破綻から2週間後、
金融危機を防ぐためにリーマンブラザーズを救済位するための
「金融安定化法案」がアメリカ議会で提出されるも、まさかの否決。 - これを受けてNY株式市場が大暴落。
複雑すぎたため損失額が分からず、取り付け騒ぎに
- 住宅ローン証券自体は紙クズではないものの、
いくらの損失が出ているのかが分からない。 - 不安が広がり疑心暗鬼になる金融機関が続出し、パニックが起きた。
- フランスのヘッジファンドへ出金依頼が集まるが、
商品が複雑化しすぎていたためすぐに損失額を出すことが出来ず出金を待ってくれとなった。 - あのヘッジファンドがお金を返せなくなったらしいという噂から
世界中のヘッジファンドへ取り付け騒ぎが起きた。後に「リーマンショック」と呼ばれる世界金融危機に
- ますます金融不安が広がった結果、アメリカ中の金融機関が疑心暗鬼に陥る。
- 世界中のお金の流れが止まり、金融機関が次々に潰れ始めた。
- 金融機関の融資が止まった影響でローンが組めずアメリカ国内で自動車販売が激減。
- その影響で2009年6月、アメリカ自動車の大手のゼネラルモーターズが倒産。
- 日本の輸出産業も大打撃を被り、日本経済も急激に落ち込む。
- こうして連鎖的に世界全体が深刻な不況に陥る。
歴史は繰り返す
- 格付け会社の格付けは信用できるのか?
格付け料をもらって格付けをするので - 金融不安は根拠のない噂から。
根拠のないことだが実際に証券が叩き売られた。 - 後から調べるとこの金融商品は紙クズにはなっていなかった。
- この証券が暴落した際にこれを買い集めた人は大きな利益を出した。
自分は同じようの状況で冷静でいられるのだろうか。 - 世界経済はつながっている。どこかよその国の他人事と思っていないか。
- アメリカの弱体化(赤字国債の大量発行)、
その隙をついた中国の躍進(金利引き下げ・インフラ整備)。
今の世界のパワーバランスを作ったのがリーマンショックだったと言える。